意外と多い「目的」と「手段」のはき違え
多くの会社の方と一緒に研修を考えていく中で、時々、私もクライアントの担当者も、「手段」に走ってしまうことがあります。
「えーっと、こんなワークとか、あんなワークやってもいいかも。」
「最近、◯◯(大抵カタカナ語)って流行ってますよね。あれどうでしょう。」
「なーんか面白いワークないかなあ。」
ってな感じです。
こうなったら危険な信号です。
そもそもの目的を忘れ、完全に手段に走っています。
面白い研修、たのしいワーク、はやりの「(横文字手法)」・・・
また、そもそもはじめから
「女性キャリア研修を1日やってください」のような、誰の、なんのための、というのがすっぽり抜けてしまったような仕事の依頼もあります。
「現状、今回対象の女性のみなさんは、どんな状態で、その方に、研修後どうなって欲しいですか?」と言っても答えがない。
ただ「元気にしてくれればいい」「キャリアアップを考えるようにしてほしい」なんていう漠然としていることもあります。
セリフベースで現状と未来を考える
そんな中で、「セリフベースで変化を考える」と、クライアント企業の担当者も私も、同じ言葉で、具体的にその変化を共通の認識として持てて、じゃあ、そのために何をやるのか?やらないのか?を明確にできる、ということを感じています。
担当者の方々と一緒に現場のヒアリングをし、
現状、どんな人がどんな言葉を言っているのか、セリフで書き出してみます。
そして、その裏にある背景や、本当の気持ちを考えてみます。
それから、その会社で、その年齢・役割の方に求める理想を描きます。
これもセリフベースで。
最後に、その理想を目指して、「この研修(長期的なプログラムでも、1日の単発でも)が終わった時に、どんな人が、どんなセリフを言ってくれたら成功と言えるか。」を書き出します。
「一歩の行動を踏み出す勇気がもらえました。」(気持ち)
「◯年後の目標ができました。」(目標)
「マネジャーを目指します。」(目標)
「◯◯をやってみます。」(行動)
それぞれ、何人くらいがそう思ってくれたらいい、というようなことも考えておくと、アンケートをとった時にも評価がしやすくなります。
そして、ここまできたら、あとは、そのために何をやるのが効果的なのか考えていけばいいということになります。
流行りの手法や面白いワーク、に惑わされることなく、やるべきことがともに明確になります。
実はこの「セリフベースで考える」は、育成やチームビルディング、自分自身のビジョン作成など、研修だけでなく、すべてのことにあてはまるのですが・・
その話は今度にします!