挑戦と安心はセットで考える、とは

「うちの若手、全然意見を言わないんだよなー。会議ではいっつもマネジャーがしゃべってるだけで。」

「うちのメンバー、仲はいいんだけど、なーんか緊張感がないっていうか。仲良しクラブになっちゃってるんだな。」

こんな悩みをマネジャーの方から聞くことが多いように感じます。

挑戦と安心はセットで考える

東大の中原淳先生は、こうおっしゃいます。

「挑戦」と「安心」はセットで考えてください。

命綱のないバンジージャンプは「自殺」ですよね。
安心がなければ人は挑戦をしません。
あなたの組織に「挑戦」と「安心」はありますか?

この話を、冒頭のマネジャーの方にお話をしたところ、こんな反応がありました。

若手が意見を言わないという悩みを持つマネジャー
「意見を言ってもいいっていう、安心がないのかー。」
「まずは否定をしないで、彼らの意見を聞いてみます。」
「間違っても発言をした方が得だ、という雰囲気を作ります。」

仲良しクラブで緊張感がないという悩みを持つマネジャー
「安心はあるけど、挑戦がないんだなあ・・・まずは自分が挑戦することを決めて宣言します。それから、メンバーそれぞれ、何に挑戦するのか、考えさせます。」

挑戦と安心をセットにした人事制度設計

私は人事制度設計はプロではありませんが、
「挑戦」と「安心」をセットにする人事制度設計を行なっている会社があります。

サイバーエージェントさんです。

サイバーエージェントの取締役、人事統括の曽山哲人氏より、面白いお話を聞きしました。

「挑戦」と「安心」、この一見矛盾したことを、どちらか片方ではなく、両方とる、ということを我が社ではやっています。
「挑戦」と「安心」の軸と、「金銭報酬」と「非金銭報酬」の軸、この2軸で4象限を作り、それぞれに制度を考えるんです。

たとえば、こんな感じ。
「安心」で「非金銭報酬」の領域には、健康診断、マッサージルーム設置

「安心」で「金銭報酬」の領域には懇親会費用負担

「挑戦」で「非金銭報酬」の領域には新規事業開発のためのトレーニング

「挑戦」で「金銭報酬」はさまざまなインセンティブ

通常、人事制度「安心」の領域だけを考えることがほとんど。
でもここで「挑戦」の領域も一緒に考えることがポイントなんです。

対立する・矛盾するものは「両方とる」

そして、この後の言葉が私のとってはとても印象的でした。

社長の藤田は言います。
経営は、アートだと。

矛盾したことにであったとき、どちらか片方ではなく、その両方をとる方法を考える。このバランスが経営そのものです。

他にも「協調」と「競争」をセットで考える、
社内表彰は「成績」と「人望」で行う
など、さまざまな名言を残してくださった曽山さん。

使う言葉も鮮やかで、心を打たれました。

あなたの組織に
「挑戦」と「安心」はありますか。
「協調」と「競争」はありますか。