最近読んだ本の中で、特に面白かったもの。
NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる
~最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方~
(フローレンス・ウィリアムズ著)
「Three-day effect=3日間自然で過ごすと思考力と創造性が50%アップする」
という話を聞き、その出どころを調べていてこの本にあたりました。
単に「自然の中にいるとリフレッシュする」という感覚の話ではなく
「自然」の何が、どんな風に脳に影響するのか、体にどんな変化を起こすのか
ということを、日本も含め、世界中を周って調べています。
森林のにおい、鳥のさえずり・飛行機などの音、自然の風景を目でみた時、
など、五感で感じたことから、脳や体にどんな変化が起きるのか、
さらには、自然を前にして起こる感情から、どんな変化が起こるのか、など
「自然」と「脳や体への影響」をいろんな角度から調査。
血圧、心拍数、コルチゾールの値やナチュラルキラー細胞の数、ストレスの感じ方、脳が活性化する部分・・・
そして
- 自然の中で15分過ごせば血圧とストレスが低下して気分が良くなる
- 45分過ごせば認知機能や活力、熟考する力が増す
- 3日間過ごせば創造性が50%向上する
など、多くのデータを示しています。
これからの健康経営や生産性アップを図る上で、見逃せない話。
休みをしっかり取って自然に触れるとか
許される状況ならば、自然の中で仕事をする時間を取るのもいい、
もっと身近に
・昼休みに近くの公園に行く
・窓から外の自然を眺める
・オフィスの中の音や香りを工夫する
・PCの待ち受け画面を変える
など、できることがたくさんありそうです。
なお、ちょっと驚きのこんな記述もありました。
・窓から自然の風景を眺めるだけでストレスが減り、仕事の能率が上がる。
・中庭のあるマンションは、中庭のないマンションより犯罪率が低い。
・窓から緑が見える病室の方が入院日数や短く、鎮痛剤の投与回数が少ない。
・自然に対する畏怖の念を持つと、謙虚になり、ストレスも感じにくくなる。
(自分の存在や悩んでることの小ささに気づくという感じでしょうか)
ここには挙げきれないほどいろんな話が・・・。
企業での人材育成に関わる方だけでなく、
・教育関係の方
・まちづくりに関わる方
・医療関係の方
・問題行動を起こすお子さんがいらっしゃる方
・病気がちな方、またはそのご家族
など、すべての方に読んでいただきたい本です。
そして改めて、人間は自然の一部なんだなーと。
1日5分でも、公園に行って緑を見たり、においを嗅いだりする時間を持つぞ!
1ヶ月に1日は自然の中で過ごすぞ!
と思ってますが、実現できるかな。