大手企業の事業部門から分社化したばかりの30人規模の会社の人材育成を任されることになりました。
まず、始めるにあたってA社長の話をじっくり聴かせてもらいました。
・新規事業立ち上げ、売り上げが順調に伸びていた時期のこと
・売り上げの伸びの鈍化とともに問題が一気に噴出したこと
・Aさん自身がコンプライアンス違反に問われ、会社を辞めようと思ったこと
・古参の社員が次々と去っていったこと
・分社化を機に社長自身が考えを変え、社の雰囲気が一変したこと
・新たなメンバーを迎え、目標に向かって社員全員で向かっていること
この話に涙が出るほど感銘を受けつつも、
一体具体的になにから始めればいいのか、アイディアがなかなか降りてきません。
ふと、社長がおっしゃっていた一冊の本のことを思い出しました。
「1分間エンパワーメント」
(新版のタイトルは「社員の力で最高のチームをつくる 1分間エンパワーメント」)
星野リゾートの星野社長がこの本の通りに忠実に実行し、星野リゾート躍進の原動力となったという本で
実際、A社長もこの本通りにやり始めて、今、成果が出つつあるのだとおっしゃっていました。
さっそく読みました。
読んで、ああ、これこそ私のやりたいことだと
この会社で、社長とともに時間をかけてでもやり切りたいことだと思いました。
ーーーーー「1分間エンパワーメント」の内容ーーーーー
●エンパワーメントとは、人が本来持つパワーを引き出すことである。
●社員のパワーを引き出して、1人ひとりのやる気を高めることで、業績向上につなげる。
●社員のエンパワーメントには3つのステップを繰り返す。
1)仕事に必要な情報を提供し、責任を持って働く気持ちにする。
2)仕事の目的、目標などを明確にし、自分で管理する領域を作る。
3)階層化したソシクィオやめ、自分たちで統率するチームに変える。
●エンパワーメントの実現には困難な時期が来ることもある。
困難を切り抜ける覚悟を固めておく。
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星野社長の言葉を借りると、これが
「言いたいことを言いたいときに言いたい人に言える組織」を作るための法則だということ。
今、その会社は1)までできているように思うのですが、おそらく、困難なのはここから。
A社長とともに困難に立ち向かい、進めていこうと、覚悟を決めました。
みなさんは、言いたいことを言いたいときに言いたい人に言えていますか。
言える組織で働いていますか。