某金融機関様の3年目の女性職員向けに「キャリア研修」を行ってきました。

私のキャリア研修は

管理職を目指そう、という話なし
プライベート(子育てとか)と仕事の両立、という話もなし
何年後にはどんな仕事をしていたい?という話もなし
研修後に人事に提出する資料も一切なし。

対話を通じて「どんな人間でありたいのか?」という潜在意識にフォーカスし
そこから、ぼんやりとでも自分の未来の姿を描きながら
最後に「明日なにやる?」という、昨日とは違う、具体的・現実的な一歩を決めさせて
来た時よりも少しだけ元気にして職場に返す

というもの。

それと、私の失敗談と、辛くて嫌な経験がいかにその後の人生に生きたかっていう笑えるお話がちょこちょこ。

今の若い人のニーズに合うのか、最近人気で、リピートも多いです。ふしぎな時代。本質的な話の方が求められるんだなあ。

こんな内容なので、みなさんにリラックスして受講してもらうようにお願いするのですが、いくら事前に主旨を伝えてもらっても「女性キャリア」と称して、女性だけが集められると、

「なんで女性だけ?」
「人事評価にどうつながる?」

とかなり疑心暗鬼の状態で始まります。そりゃそうだわなー。

まさしく昨日も疑心暗鬼状態で研修開始。
が、徐々にみなさん「あれ?思ってたのと違う」と感じてリラックス。

ところが一人だけ、くらーい表情で、誰とも話したくなさそうにしている女性がいました。

疲れているのかな?ほおっておこうかな?と思いましたが、思い切って休憩中に話しかけてみました。

私「あの、どうかな、今日はあんまり気持ちが乗らない感じかな?」

女性「あ・・・いえ、大丈夫です。」

私「そう?話したくないことがあったら無理に話さなくていいですよ。一人で静かにワークしてもらってもいいし。」

少し間が空いて

女性「あのっ!私、子供とかぜんぜん欲しくないんですよね!だから・・」

?!
あまりにも唐突だったのと、急に声が大きくなってすごいエネルギーだったので、びっくりして思わず笑ってしまい、こっちも大声で

私「あはは!いいねえ!いいよそれ!」

と言ってしまいました。なんじゃ、この返答・・・。

なんていうか、最近の

「子供を産んでイキイキ働くステキな私=女性活躍」

のように見えてしまうような風潮が(そうは誰も言ってないけど)、子供のいない私には少し窮屈でもあるので、この若さで「子供はいらない」とはっきり自分の意見を言えることがなんだかとてもかっこいいなと思えて、「いいねえ!」と言ってしまったのですが、

今の私の返答ヘンだったよな〜、大丈夫かな〜彼女、と思っていたら・・・。

それから彼女の表情と態度が一変!

真剣なまなざしで私を見て、一生懸命ワークをやって、いっぱい書きだして、どんな自分でありたいのか、考えていました。

きっと彼女は
「結婚して育児をしながら仕事をするキラキラ女子になろう☆」
とか言われるものだと思い、この研修に憂鬱な気持ちで参加していたんでしょう。

もしかしたら「子供は早いうちに産め」とか「子供はいいよ!」なんて言われて嫌な思いをしたこともあったのかも知れません。

その彼女がいかに「いいねえ!」の一言で勇気付けられたかを思いました。

そして、改めて、女性活躍ってなんなのかなあって。

もしかしたら、なにか一律のものを求められている気がして、
子供がいる・いない女性も、結婚している・していない、あるいはその他のそれぞれの違う立場で窮屈に感じているんことがあるんじゃないかなあって。

「私は子供は欲しくない」
「結婚して子育てしてイキイキ働く=女性活躍、じゃなくてもいい」
「私は私」

そんな声を上げることのできる場を、これからも作りたいと思いました。

改めて女性活躍の複雑な側面と、自分の役割がわかり、とても勉強になった1日でした。

「こんな私でも楽しくやってるよ、仕事や人間関係で失敗もいっぱいしたし、子供もできなかったけど、今、私は私のできることを精一杯やって自分なりの”活躍”をしてると思うよ。」
これが私。This is Me.