「キャリア教育なんかやっちゃうとさー、社員が転職しちゃうんだよね!(ため息)」

先日、人事の方が多く集まるイベントで聞こえてきたこの言葉が心に引っかかっています。

そういうこともあるよね、しんどいよね・・・
と言いたい気持ちと、
本当の問題に目を向けてますか?
と言いたい気持ち。複雑です。

大切なのは「お互いハッピーだ」と言えるかどうか

キャリア教育を受けて辞めてしまった社員をAさんとして、
もしも、Aさんが、社内のキャリア教育を受け、

①会社のビジョンや方向性、社員に求めることをしっかり理解した上で
②Aさん自身の今後のビジョンや生きたい人生の方向性に明らかなズレがあり
③しっかり話し合った上で辞めた方がいいとお互いが思ったのならば
これは本来は会社・Aさんお互いにとってハッピーな選択であるはずです。

社員にキャリア教育をする、ということは、こういうことも起こるということを人事がわかった上で実施する必要があります。私も時々キャリアに関する研修をやりますが、このことは始めにしっかり人事に伝えてから実施するようにしています。

すると冒頭の
「キャリア教育なんかやっちゃうとさー、社員が転職しちゃうんだよね!(ため息)」
は、ちょっと違って、

「キャリア教育をやると、うちの会社に本当に合わない人が気づいて退職(転職)の道を選ぶからお互いハッピーなのよねー。」

ということになります。
ハッピーなのよねーと言いながらも、人事としてはものすごく複雑なはずですが、そこで「ハッピーだ」と言えるかどうかが人事の姿勢の問われるところのような気もします。

ちなみに弊社のクライアントさんでもたまに起こりますが、皆さん「会社の方向性と本人の方向性をしっかり考えた上での結果なので、良かったです。」とおっしゃいます。

ですよね。離婚するなら早いうちの方がお互いの可能性も広がる・・・というと語弊があるけれど、そんな感じです。

そして、ここでの問題の本質は、そういう合わない人を採用しないのにはどうしたらいいか?ということになるんだろうな、と思います。これはこれで重たい問題ですけれど。

問題の本質に目を向けてみる

一方で、上記のようなケースはそんなにたびたび起こるわけではくて、

「だいたいキャリア教育なんかやっちゃうとさー、社員が転職しちゃうんだよね!(ため息)」

ということが頻繁に起こったり、キャリア教育を受けた社員が問題のある辞め方をしているのであれば、他に問題があると考えるべきだと思います。

例えばこんなこと。

  1. そもそも会社に不満を持っている社員が多く、キャリア教育はその不満に気づくきっかけになっているに過ぎないのではないか。(会社・職場の問題)
  2. 会社のビジョンや方向性、社員に求める姿が明確になっていない、あるいは伝わっておらず、社員が誤解をしているのではないか。(トップや人事の問題)
  3. キャリア教育の内容に問題があるのではないか。自分の目指す姿に近づくために、この会社、この職場でできることがある、ということに気づく内容になっていないのではないか。(キャリア教育の中身の問題)

こんなことが原因で辞めてしまう社員が出ているとしたら、その社員にとっても本当に不幸だと思います。上記3つのそれぞれについて伝えたいこといっぱいありますが、今日はこのへんで。

「だいたいキャリア教育なんかやっちゃうとさー、社員が転職しちゃうんだよね!(ため息)」

に思うことは

社内でキャリア教育をやること自体が問題なんじゃないよ。お互いがハッピーな結果になっていないのならば、本当の原因を探った方がいいよ。

ということです。

さて、今日も新たなチャレンジをしましょ。