「さん」を付けるのは外資系で生きる知恵?
先日、ある外資系金融の人事のトップの方と話していて、とっても驚いたことがありました。
「私は、上司も部下も『さん』づけで呼びます。特に部下に対して呼び捨てや、『君』で呼ぶというのは、やってはいけないと思うんです。」
えっ?!その心は???
「やっぱり、一人一人を尊重している、ということをそういうところでも表すべきだと思うので、『さん』をつけて呼びます。結構うちの社員はそうしてますよ。」
そうなんですね!
その場にいた、別の部署の部長さんもこう言いました。
「ああ、そうですよねえ。それって、外資系で生きてきた人間の知恵でもあるんですよ。だって、昨日まで部下だったメンバーがいきなり上司になったりするんで。そうなった時に急に『さん』で呼ぶのって変だし抵抗もあるじゃないですか。だから最初から『さん』をつけておいた方がいい、ってこともありますよね。」
これにはちょっと驚きました。
いやしかし、自分の行動を振り返ると、かつての職場では、後輩の女性には「ちゃん」をつけて呼び、男性たちに対して「君」をつけるどころか、ほぼ呼び捨て・・・。
「山田!」
と呼び捨て、かつ「!」が付いてます。なんなら
「山田っ!」て「っ」のオマケまで。(汗)
自分では愛情表現の一つのつもりなんですけども、確かにそこに相手への尊重があったか?と言われるとないような気もします。ましてや、その後輩や部下が、自分の上司になるかも知れない、ということは考えたこともありません。
今の時代に考えておきたいコミュニケーション術
そういえば、最近のマネジャーの方々に多い悩みとして、こんな声が挙げられます。
・年上の部下に対してどう接したらいいかわからない。
・かつての上司が役職定年を迎えて部下になり、とてもやりづらい。
逆もまたしかりで、年配の方からは
・かつての部下が自分の上司になってやりづらい。
という声もたくさん。これから定年が伸び、いろいろな年齢の方と、いろいろな働き方をしていく中で、後輩が来ても、自分がマネジャーになっても、どんな相手も尊重して最初から「さん」付けで呼ぶというのも良いのかも知れません。
「○○!これやっていて!」とは言えるけれど
「○○さん、これやっといて!」とは言いにくくて、
「○○さん、これお願いします。」になりますよね。
ちょっとしたことだけど、コミュニケーションはかなり変わりそうです。
(逆に全員ニックネームで呼ぶとか?あんまり日本人には合わなそうな気も・・・)
「さん」付けがいいか悪いか、その解決策なのかはおいといて、
今の時代、
- どんな相手にも相手を尊重する言葉を使う
- 立場が変わっても成り立つコミュニケーションを日頃からしておく
って必要になってきているんだろうなあ、と思いました。
皆さんのご意見もお待ちしています。