営業という仕事に対してモヤモヤしている女性たち

女性活躍が進んでいると言われる有名な会社でも、こと営業部門となると、まだまだ悩みが多いようです。(今日のテーマではありませんが実は生産部門もです。)

「営業の女性を増やしたいんです。」
「営業に女性を入れたんですが、モチベーションが低くて・・」
「優秀な女性を営業のマネジャーにしたいんですが、なりたがらないんです。」
「営業の女性は結婚出産を機に辞めてしまう人が多くて・・・」
「営業の女性はマーケティングや海外部門などに異動したいという人が多くて・・」

女性は営業という仕事をやりたがらない、若いうちはいいが、30代になってマネジャーを目指すという気持ちがない人が多い、というのは数年前からよく聞く悩みです。

上記の「営業の」を取ると、そのまま、その会社の少し前の悩みだったんじゃないかなと思います。
「女性を増やしたいんです。」
「優秀な女性をマネジャーにしたいんですが、なりたがらないんです。」

さて、メーカーや卸・商社の女性の営業の方々と話をしたり、研修・ワークショップをやることが時々あるのですが、

女性たちは営業という仕事に対して魅力を感じていないのでしょうか?

「営業の仕事を続ける上での悩みや、モヤモヤすることはどんなこと?」

こんなことを聞いてみると大抵、以下の答えが返ってきます。

  • 「押し売り」をする営業には自分は向いてない。押しの強さがない。
  • 売り上げを上げる、ノルマ(予算)を達成するということに対してこだわれない。
  • 数字に弱い。
  • 長時間労働で長く続けられる仕事ではない。夜間・土日にも得意先から電話がかかってくる。
  • 接待(飲み・ゴルフ等)が辛い。

どんな業界でもだいたいこんな感じです。
ここまでみると、「ああ、やっぱり女性には営業という仕事は向いていないのね。」「営業部門に女性はいらないのか。」と思ってしまうかもしれませんが、本当にそうでしょうか?

実は営業という仕事に大きなやりがいも感じている

「営業という仕事でよかったと思うこと、やりがいを感じることは?」

先ほどの悩みやモヤモヤを出してもらった後、こんなことを聞いてみると・・・

  • 数字を達成した時にやりがいを感じる
  • 時間に縛られず自由に働ける。一人でゆっくりランチできるのは嬉しい。
  • 得意先に「ありがとう。あなたが担当でよかった。」と言われると嬉しい。
  • :

こんな意見をお互いにシェアしていくうち、「あれ?」と気づきます。
さっき、「嫌だ」と言っていたことが裏を返せば「やりがい」「嬉しさ」につながっているからです。

数字は苦手、売り上げに対するこだわりはないのに
数字を達成すると大きなやりがいを感じる
(←これ、大多数の意見)

夜間土日にも得意先の対応をしているのに
時間に縛られず自由だと感じ

接待は苦痛だけど
得意先に「あなたのおかげで」と言われると嬉しい

特に、「数字を達成した時にやりがいを感じる」という人が圧倒的に多く、営業の仕事にやりがいを感じたことがない人はほぼみなさん、売上目標を達成したことがないのでした。

まれに
「営業ってサイコー。だって結果さえ出していれば基本、自由じゃないですか。月の前半でやりきって後半遊んでいたっていいわけだし、子育てとの両立もしやすいし!」
というツワモノもいて、みなさん目からウロコになることも。

そして、みなさんワークショップを通じて
「営業という仕事そのものが嫌いなわけではないんだ!」
「やっぱり、数字にこだわって売り上げを上げることって自分にとってもすごく大切なんだ!」
ということにも気づくわけです。

ここで私からのメッセージとして、こんなことを伝えてみます。

今の時代、営業の仕事は押し売りすることじゃない。
相手の話を聞いて、共感して、信頼を得て、相手の本当の問題を解決すること。それが営業。

数字に「執着」してはいけないが、「こだわる」ことが大事。
数字を上げるために悪いことでもなんでもやっていいということではない。一方で、数字のためにできること、そのプロセスには最後までこだわること。

数字は、お客様が喜んでくれたことの結果。

すると、スッキリした顔になって、多くの方が「今日はこのプログラムに参加してよかった!」と帰っていきます。

なーんて話をすると、人事の方々にはとても喜ばれるのですが、この問題はそんなに簡単ではないと私は思っています。

本当の問題は何か?

短期的には、上記のようなことをやって意識を変えれば、女性営業のモチベーションは上がるかも知れません。ですが、長期的に見ると、実は何も解決がされていないのでは?と感じています。

実は、「営業女性の悩み・モヤモヤ」でよく上がることの一つを、私は隠しています。

そこには「日本企業の営業」が抱える構造的な問題があり、今後、それをいち早く解決した会社が、生き残れるのではないかとさえ思っています。

重くなってきたので、次回につづく!