最近、不思議なことが起こっています。
研修やワークショップで人前に立つと、その後、なぜか、心も体も疲れが取れているという現象です。
不思議に思い、その理由を考えてみました。

■研修を始めた当初はまさに「身を削る思い」

この仕事を始めてから2−3年までの私は、2時間でも半日でもまる1日でも、人前で話すと心も体もクッタクタに疲れ切って立ってるだけでも辛くなるほどでした。

足はつって腰は痛み肩はパンパン、早く座りたい、いますぐビール飲みたい!思いっきり揚げ物食べたい!餃子でもいい!!

そして
今日はうまくいった!と思ったらコーフン状態に、
今日は失敗だった・・・と思ったらヘコみまくり、
かと思ったらアンケート結果が良くて大喜び、
一人でもよくない意見を書いている人がいると悶々と悩み、
と、アップダウンが激しくて、

まるで、自分の心と体が半分ずつ参加者に持って行かれたような感覚。でもそのころはこの身を削られるような感覚こそが私の「命を使っている状態=使命」だと思っていました。

ところが、1年前くらいから変わってきて、まる1日の研修であっても、終了後には体の疲れが取れて、心もフラットで心地よい状態に。

慣れてしまって全力でやってないのか?
いえ、研修前の準備や、直前に緊張する気持ちにはあまり変化はありません。研修中に手抜きをしているわけでもなく・・・

参加者アンケートも以前よりさらに良くなっており、ということは、これは、きっと、すっごくいいことに違いない!と思うようになりました。

■私が一人でがんばることを手放した

そこで、この仕事を始めて5年、私の中の何が変わったのだろう?と考えてみました。

一番変わったのは、
参加者を信じられるようになった、というか
私一人ががんばらなくていい、参加者どう思われるかの評価を気にせず、自然に振る舞えば良い、と思えるようになったということではないかと思っています。

まずは、ちゃんと事前の準備をして、参加者を信じて関われば、相手がどんな業界のどんなタイプの人でもそんなにひどいことにはならない、と経験を通じて学びました。

その経験を経て、「講師が一人でがんばらなくて良い」と思えるようになり、自分がリードしなければと思ったり、仕切ったり、教えたりすることをどんどん手放していきました。

  • 質問されてわからないことがあれば参加者同士でディスカッションしてもらえばいい!
  • 私が教えようとしなくても、参加者が意見を言いやすい場を作れば、参加者同士で学びは得られる!
  • 不満そうな顔をしている人がいたら思っていることをここに出してもらうとそこからまたみんなが学べる!
  • そしてそんな風に進めた方が私も学べて次に繋がっていく・・・!

■不満そうで反抗的な参加者の「本音ポロッ」が場を動かす

研修は、必ずしも研修に対して好意的・積極的な人ばかり参加するわけではありません。指名されてイヤイヤ参加する人もいます。忙しい!自分にはこんな研修必要ない!もうわかってる!という人もいます。最初の頃はそんな参加者に心を乱され、集中できないこともありました。

最近は「そういう人もいる」「彼・彼女をそうさせてしまった背景がいろいろある」と思ってその人の気持ちやこれまで起こったであろう出来事を想像するようになりました。

研修中に参加者同士で対話をたくさんさせて、彼・彼女が話していることをそっと聞き、背景をいろいろと推測。あ!ここか!?と思ったところを突っ込んでいくと、本音がポロッ!

「オレのやり方じゃ部下は育たないって、周りから言われるんだよなあ。」
(部下潰し上司)

「私、本当は自信がないんですよ・・・女性だからってバカにされたくなくて。」
(鼻タカダカ女子)

驚くかも知れませんが、もうこの時点で、この人は変化しています。そしてその本音ポロッ、から、周りの参加者が気づき、そして本人が気づき、どんどん場が動き始めます。

私が何か教えようとすれば反抗したであろう人も、勝手に学んで勝手に変化して全体に波及していきます。

と、こんな体験を通じてどんどん手放せる領域が広がり、私の心と体がよりフラットに、楽になっていったのです。

■私が自然体でいると・・・

まだまだ反省点や改善点はあるので、さらに磨きをかけていきたいと思うわけですが、

Point

・私が自然体でいると、参加者も自然体でいられる
・私が「こうでなければならない」を手放すと、参加者も「こうでなければならない」を手放す
・私が参加者から学ぶ姿勢でいると、参加者もお互いから学ぶ姿勢になる
・私が研修終了時に良い状態になっていると、参加者も良い状態になっている

まさに鏡の法則。
これからもこのことを忘れずに、進んでいきたいと思います。