残業時間削減のため、新しいチャレンジができなくなった?!

先日、とある会社のとある営業所を訪問し、営業所全員と対話する場を持った時のこと。

「働き方改革で残業削減を求められるため、新しいチャレンジができない。」
という意見が若手から出ました。

そっか・・・そうだよね、大変だよね・・・新しいことをやるにも時間がかかるよね。
と、すっかり共感してしまいました。

最近はどこの会社も営業の人員は減らされる傾向にもあり、人は減らされるわ、労働時間は減らせと言われるわ、でも売れと言われるわ、で、本当に大変だと思います。

そうはいってもこの社会の流れの中で、思いっきり残業をすることを推奨するわけにもいかず、そのことも当人たちもわかってはいるものの、やはり納得ができない様子です。

その時に思い出した話が3つあります。

ひとつめは、
営業だからこそ、数字さえ達成すればあとは休んだっていいじゃないか、ということ。
実は営業こそ柔軟な働き方ができる職種。
どうしたらそうなれるのか、発想を変えてみたらどうか?ということでした。もちろん言うは易しなので、

ふたつめは、まさにその事例。この会社の他支店の営業の方だったのですが
「一切、残業しないで営業成績を挙げている」という方が実際にいるよ、という話。
それは以前、こちらのブログでも書きました。
残業しない営業マンMさんの「ノー残業は目的ではない
この方のように、自分は何のために仕事をし、どう生きるのか?ということを考えて仕事を仕方を考えるのは今の時代に重要だと思います。

みっつめは、「働き方コンサル」の方が教えてくれた「残業する営業と残業しない営業の違い」のお話でした。

単なる「便利屋」で終わらない営業としての価値を追求する

そのコンサル会社で、ある食品会社のスーパーを担当している営業パーソン2名の仕事の仕方を調査しました。

一人目は、いつも残業が多く、いつも時間が足りない、と言っているAさん。
二人目は、残業が少なく、それでいていつも営業成績は上位のBさんです。

Aさんは、得意先から「いつ電話しても出てくれるいい人」として好かれ、昼夜問わずしょっちゅう得意先から電話がかかってきていました。Aさんはそのことを誇りに思っており、夜中でも休日でも電話をすればすぐに対応。資料を作ってくれと言われれば相手から求められるものを作っていました。
商談時間は他社の営業より遅い最後の時間。夜遅くなることもありました。商談では、自社の商品や販促企画の案内を一生懸命やっていました。

Bさんは、得意先から「いつも有益な情報を持ってきてくれる人」として「信頼」されていました。業界全体のことや、市場のこと、他社商品のことなどもよく知っていて、商談ではそういう話を中心にしていました。商談時間は他社の営業パーソンよりも優先で、午前中の時間をもらっていました。夕方以降に得意先から連絡がくることはありましたが、ほとんどがその日に対応する必要もないものでした。

違いはお分かりでしょうか。

Aさんは、「いつ連絡しても対応し、なんでもやってくれる人」と得意先から見られ、好かれてはいるけれど「便利屋」として低くみられており、

Bさんは、「有益な情報を持ってきてくれる人」として得意先から一目おかれていたのでした。夜は連絡がつかなくても、すぐに電話に出なくても、それでも相手から尊敬され信頼されていたのでした。

つまり、大事なのは、営業として何を自分の「価値」とするか。

「長く働いていつでも電話に出て、それでありがとうと言ってもらえること」を価値とするか
「自社商品の情報だけでなく相手にとって有益な情報を与えて、ありがとうと言ってもらえること」を価値とするか。

私も営業経験者として、Aさんの仕事のスタイルには実はとても共感してしまいます。

得意先からの電話に昼夜関わらずいつでもすぐにでて、頼られ、本来の仕事以外のサービスも提供して、そして「あなたがいて助かった」と言われることに営業としての誇りや醍醐味を感じてしまうのは当然のことだと思います。それが営業というものだ、と思いたい気持ちも痛いほどよくわかります。

でもその状況に甘んじ、とどまるのではなく、もう一歩進んで、得意先と対等の関係、もしくはこちらの方が一歩上をいく、くらいの関係を作ることが今の時代にはますます求められているんじゃないかな、と思っています。

そんなことを思った、久々の営業現場での出来事でした。

この営業所のみなさんにも、そういう意味での新たなチャレンジをして、全社を引っ張っていっていただきたいなと思いました。

さて、今日も新たなチャレンジを!