厚生労働省は31日、2019年10月末時点の外国人労働者が前年同期比13.6%増の165万8804人だったと発表しました。

7年連続で増え、企業に届け出を義務付けた07年以降で最多を更新したそうです。国籍別ではベトナムが大きく増え、トップの中国とほぼ同規模となったそうです。
中国が41万8327人、ベトナムが40万1326人で両国でほぼ半数を占めており、ベトナムは技能実習生やアルバイトやパートとしても働く留学生が増えて26.7%増と最も伸び幅が大きかったとのこと。フィリピンやネパールなどアジア地域も増えました。

さて、このような状況の中、昨日、豊島区でフランチャイズのコンビニを3店舗経営する30代若手経営者のMさんにお会いしました。Mさんは、外国人スタッフの教育がとてもうまくて定着率も高い、ということでよく知られており、外国人育成のコンサルもされているということで友人から紹介されてお会いしました。

Mさんは、3店舗で47名のスタッフを抱えています。
うち30人(64%)が外国籍の方。
国別の人数はネパール18人、ベトナム4人、ミャンマー4人、バングラデシュ2人、韓国1人、中国1人。おおおお、多国籍です!

きっと、人の育成に興味があり、ダイバーシティ経営に対する意識も高い方なのだろうと思ってお会いしました。

Mさんにお会いして話してみると、気さくで、気取らず、会った瞬間から人の心にふっと入ってくる方でした。とても有意義な時間でしたのでMさんとの会話の一部を思い出しながら書いてみますね。

Mさんが最初に外国の方を雇おうと思ったキッカケは?

5年くらい前から日本人の若い人の応募が減ってきて、働く動機も変わってきたんですよ。「社会勉強のために親に働けって言われて、週に1回とかでいいんですけど。」とか「時給が高くても正月はテレビ見てたいです。」とか。逆に外国籍の方のほうが熱心だったので、それで気づいたら増えていました。

外国籍の方とのコミュニケーションで気をつけていることは?

一番は、人として尊重することです。残念ながら、彼・彼女たちは日本に来て差別されたり、大変な仕事をさせられたりして日本人に対していい思いを持っていないんです。せめて「ここで働いてよかった!」って帰国してから周りにそう言えるようにってことをいつも考えています。

具体的には、故郷の国の言葉を簡単なものでいいんで覚えて使ってあげると一気に距離が近づきます。まずは気持ちに寄り添うってことを大事にしています。

あとは日本人との評価に差をつけない。「仕事の中身で評価します」ってことを最初に伝えています。日本語はそのうちうまくなるので、普段の僕たちとのコミュニケーションで苦労する部分は評価に入れません。もちろん日本語が上手くなって仕事の質が上がれば評価します。

出身国によっての性格の傾向や特徴はあります。それは知っておいた方がコミュニケーションしやすいですが、「○○人はこうだ」と決めつけないようにしています。

一人の人間として尊重しながら、文化や価値観の違いで教えなえればならないことは、自分の子どもに説明するような感じで、わかりやすく説明しています。
「どうしてスタッフ全員でいらっしゃいませと言うのか?」とか「なぜ5分前に出勤するのか?」とか、ちゃんと説明すればわかるんですよ。あとは、わかりやすいように絵を貼って説明したり、わかりやすい日本語でポスターにしたりしてます。

○○人はこうだからダメだ、と決めつける前に、寄り添い、説明を尽くし、工夫して、いろいろやってみてダメなら諦めようと思ってやってます。

今はスタッフからの紹介で採用できるようになりました。その方が信頼できますし、悪いことする人もいないです。

そうそう、これまでに何人か帰国したスタッフもいるんですけど、結婚式に来て欲しいって言われたこともあるし、帰国して現地で大企業の経営者になった人もいるんですよ。嬉しいですよね。

Mさん、人に興味があるんですね!

え?人に興味があるってどういう意味ですか?

育成など人に深く関わることが好きなのかなって。

うーん、どうなんでしょう。自分ではわからないですが結局、そうした方が自分が楽だからやってます。(←正直すぎます!)
彼らの育成には時間もお金もかかって大変ですけど、辞められたらもっと大変ですし、育ってくれたら自分が楽になるんでやってるんですよね。(←あくまでも自然体で言い切る)

なるほど。その発想はいいですね!自分が楽になるため、だとしたら、経営者はみなそうするべきですよね。
ところで日本人スタッフとの軋轢とかってありますか?

ありますよ。特に年配の男性スタッフなんかは挨拶して当たり前、5分前出勤当たり前、って思ってますから。「外国人スタッフのせいで仕事が増える」と不満を持ってます。「彼らが辞めたらその方が大変なんだから」って日本人スタッフにはしっかり話しています。日本人スタッフのケアも大切です。そもそも店長たち(日本人)も海外行ったことないですしね。スタッフの出身国に旅行させてみようかとも思ってます。

そうすると次は日本人店長たちの救育ですかね?

あーそうですね。次はそこですね!今は、僕と、外国人スタッフの関係は良好なんですけど、やっぱり店長と良い関係になってくれないと問題が起こった時に現場で解決できないですからね。店長と現場で解決してくれたら僕ももっと楽になりますよね!(←爽やかに言い切る)

ところで今後の展開はどう考えていらっしゃいますか?

うーん、コンビニ業界も厳しいですし、もちろん生き残りのために頑張りますけど、でもコンビニにこだわらず、いろんなことやっていきたいんですよね。
今、アジアのいろんなところに元スタッフがいて、さっきも言ったように故郷に戻って経営者になっていたりするんで、そういう人たちと何かやるのも楽しいかなって思ってます。

わーいいですね!これからも応援しています。今日はありがとうございましたー!

なんかとても良い話を聞けちゃいました。

  • 外国人スタッフも一人の人間として尊重する、寄り添う
  • この国の人はこうだ、ダメだ、と決めつけずに一人ひとりとしっかりコミュニケーションを取り教育の工夫をする
  • 結果、時間はかかっても自分の仕事が楽になる
  • 長期的な信頼関係ができてお互いにWin-WInの人生になる

なんか、いいですね!

そしてこの「外国人スタッフ」を、「女性」とか「シニア」「新入社員」「派遣社員」とかに変えても、ちゃんと成り立つなあと思いました。
それに、「ダイバーシティ」という言葉より「すべての人を一人の人間として尊重する」という言葉の方が私にはしっくりきますし、「そうすることで楽になる、人生楽しくなる。」というのもいい。

どんな相手であっても一人の人間として尊重したとしたら、明日から自分の行動はどう変わるか?すべての人に考えて欲しいです。私も自問自答しています。

すべての人を一人の人間として尊重すると、人生、楽に、楽しくなる。

こんな風にみんなが言える世の中にしたいです。