良いオーナーの店舗では人手不足は関係ない
前回のブログで、『外国人スタッフをたくさん抱えるコンビニオーナーに聞く外国人育成のこと「人として尊重すれば楽になる」』を書きました。シェアいただいたり、人材育成の専門家や。コンビニなどの流通業に詳しい専門家からも反響があって、驚きました!今日はその続きというか、こぼれ話をいくつかしたいと思います。
日米の流通業に詳しい流通コンサルタント、鈴木敏仁氏によると
「日本のコンビニ大手7社とも『良いオーナーの店舗では人手不足にはなっていない』と言っていますよ。」
とのこと。
人手不足になる今だからこそ、トップのマネジメント力やスタッフとのコミュニケーション力が問われるということなのでしょう。
AIに翻訳されやすい日本語を話せ?!
さて、先日インタビューさせていただいた、豊島区でコンビニを3店舗運営している30代のオーナーMさんですが、こんなこともおっしゃっていました。
「AI時代に必要な語学力って、AIに翻訳されやすいように話す、ってことだと思うんですよ。」
えっ?
「滑舌よく、ゆっくりめに話さないと翻訳アプリが聞き取れないんですよ。あと、短く、簡単な言葉を使う。一言で言うと小学生にもわかるように、ということですね。」
なーるーほーどー!
翻訳アプリの実力に合わせた日本語を話す、ということ。
普段、ミャンマー、ベトナム、バングラデシュ、韓国、中国など30人の外国人スタッフとコミュニケーションを取られている方なので非常に説得力があります。
え?と思うかもしれませんが、よく考えてみると、全ての人にあてはまることかもしれません。たとえ、相手が社会人経験豊富な大人であっても、そのかたの専門外のことを話すときには、かんたんな言葉で話さないと通じないですよね。
どんな相手にも伝わるコミュニケーションを
私がこの話から思ったことは、相手がAIかどうかは置いといて、外国の方や、いろんな価値観を持つ方と一緒に働く上で、
「相手の理解度に合わせて言葉を選べるか」とか
「いかに小学生にもわかる言葉で自分の伝えたいことを伝えられるか」とか
そんなことがこれからますます求められてくるのではないかと思いました。これがAI時代の、また多様性の時代の語学力なのかも知れません。
言いたいことをビジュアルで伝える力
もう一つ。コミュニケーション力ということに広げていくと、「言いたことをイラストで伝える力」というのもこれから必要となる、または持っていると強みになる力ではないかと思いました。イラストがうまいかどうか、ではなく、わかりやすく伝えられるかという意味です。
Mさんの店舗のスタッフルームにはこんな風に各国の言葉とイラストを使った指示がありました。
わかりやすいですよね!そして気持ちも伝わり、クスッと笑えてほっこりします。他にもイラストや写真などもたくさん。思わず従ってしまいますね。
ちなみにこれを作成した方、英語は全くできないそうですが、自信はなくてもグーグル翻訳を使い、みんなと距離を縮める努力をしているそうです。
最近、様々なアイコンが街で使われていたり、会議などでグラレコ(グラフィックレコーディング、絵で会議の内容を記録する手法)が取り入れられたり、というのも、大きな時代の流れの中にあるだろうなあ。
多様性に対応し、一人ひとりの心を掴むコミュニケーション。AIにはできないことですね。
AI時代に必要な能力、というテーマでいろんな人がいろんなこと言っていますが、現場の若い方々から学ぶこともたくさんあるなと思いました。