先日とあるテレビ番組でこんなことをやっていました。

「最近、おもちゃ売り場が変化しています!『おままごとセット』は男の子も遊べるように青い色のものが、『(ドリルなどの)工具おもちゃセット』では女の子も抵抗なく選べるようにピンクのものが出てきています!」

へーっ!時代は変わったな!と思うと同時に
えーっと?このこと自体、すでにジェンダーバイアスかかりまくってない?とも思いました。今は過渡期ってことなんだろうなあ。いろいろツッコミどころ満載です。

男の子の色が「青」だから、工具おもちゃセットを「ピンク」にしたら、工具セットで遊びたい女の子も抵抗なく遊べる?

いや、正確には、「女の子の色はピンクだと思い込んでいる親」にとって、女の子が「これ欲しい!」と言った時に、前よりは抵抗なく買うことができる、ということ?

「工具」だから「男」で「青」
「工具」でも「女」なら「ピンク」

二重のバイアスですね。

「おままごと」は「女」だから「ピンク」
「おままごと」でも「男」なら「青」

あれ?!
「おままごと」は、そのままでいいんでしょうか?「おままぱぱごと」「家族ごっこ」とかにはならないんですね。三重のバイアス?!笑

そこで思い出しました。
19世紀まで、アメリカでは、男の子の色はピンクで、女の子の色は青だった、と書いてある本があったことを。

ぜひ、この本を読んでいただきたい。
「男らしさの終焉」グレイソン・ケリー著 小磯洋光訳 フィルムアート社

以下、引用。

19世紀までは、ピンクは男の子の色だった。男の子とは小さな成人男性であって、成人男性は赤い軍服を着ていたことからピンクは男の子の色になった。

大戦後半の1918年、アメリカで最も権威ある女性誌『レディース・ホーム・ジャーナル』(現在も存在している)は、不安な母親たちにアドバイスを送った。『このテーマには実にさまざまな意見が交わされていますが、ピンクは男の子に、青は女の子に、というルールが広く受け入れられています。ピンクは決然としていて力強い色であるため男の子にふさわしく、青は繊細で上品であるため女の子にふさわしいからです』

え、ちょっと何言ってるんだかわからないんですけど笑!と、これを読んで最初は思いました。

その後、なぜこれが逆転したか、というと、
アイゼンハワーの妻マミーが、ピンクが好きで、ピンクの服をきて基地を歩き回ったことが挙げられ、1970年には「ピンク=女の子の色」となった、とこの本では解説しています。

ピンクの歴史を見てみると、男性性と女性性の象徴はまったく恣意的であるということがよくわかる。ジェンダーを明確に示すために必要な小道具とジェスチャーと台本は、本来的に決定されているのではなく、一時的な社会的構成概念なのである。

今、当たり前と思っていることは決して当たり前ではなく、今の社会でそう言われているからみんながそう思っているに過ぎない、ということですね。

青だろーが、ピンクだろーが、「工具セット」でふつーに女の子も遊び、
ピンクだろーが、青だろーが、「おままぱぱごとセット」で男の子も遊び、
そんな子供たちを親が見てもなんの心配もせず、
のびのび自分らしく生きられる世の中になる日がいつか来るのかなあ。

思えば私、子供の頃、リカちゃん人形で遊ぶのが嫌いで、どろんこ遊びの方がずっと楽しかったな、それでいいじゃん?と思いました。そして私の夫は、今これを読んで、「俺、どろんこ遊びがほんと嫌いだった!そういうのも認めて欲しかったなー。」と言っています。