今日は私の趣味のバイオリンのレッスンの経験から、フィードバックの効果とポイントについて考えたお話です。

フィードバックは鏡

人材開発でいう「フィードバック」とは、
相手のために、「鏡のように」見えている姿をそのままお伝えすること
を言います。

「昨日の会議中のあなたの発言に、多くの人がうなづいて、納得していたように見えたよ。」
「今の言葉に、絶対にやるんだという意志の強さを感じたなあ。」
「さっきのあなたの態度で、◯◯さんがちょっとイライラしていたように見えたよ。」

などなど、こんな感じです。「鏡のように」なので、「私からはこう見える」という表現でお伝えすると、決めつけにならず、相手に受け取りやすい形でうまく伝わっていきます。

相手は「あっ!自分って、そう見えているんだ!」と気づいたり、相手の内省に繋がったりします。

ちなみに、フィードバックの最後に質問を加えると、さらに内省が高まります。例えば
「昨日の会議中のあなたの発言に、多くの人がうなづいて、納得していたように見えたよ。」の後に、「自分ではどうだった?手応え感じた?」とか「あの発言、とっさにでてきたの?」とか「事前にどんな準備してたの?」なんて聞いてみると、さまざまな気づきにもつながります。

フィードバックには、相手の気づきを促進し、モチベーションを高め、行動を変えるなどいろんな効果がありますが、私がそれを身をもって実感したことがありました。私の趣味であるバイオリンのレッスンでのできごとです。

バイオリンのオンラインレッスンで自分の指の動きがよく見えた!

5年ほど前からバイオリンを習っています。子どもの頃、習っていたけれど辛くてやめてしまい、最近になってもう一度やってみたい、と思ったからです。

バイオリンの先生は若くて優しくて厳しい先生です。毎日5分でもいいから必ず練習すること、時々鏡を使って自分の弾いている姿をチェックすること。その2点をいつも言われていました。でも、それができないまま、昨年3月、コロナ禍においてレッスンはオンラインになりました。

初めてのオンラインレッスンの日。PCのカメラの向きを調整して、いざレッスン開始。私のPC上に私の左手が大きく映りました。そして、演奏を始めると・・・・あれれ?こっちから見るとこんなふうに指が動いていたんだ!

小指が他の指の動きにつられてバタバタ動いてる・・・
手首の角度が不自然で、力が入っちゃってる・・・

自分のクセがよくわかり、なかなかのショック。でも、これまで何度も先生に注意されていたことの意味がはじめてわかった気がしました!

自分の後ろ姿にもっとも驚愕!

それからは時々自分の演奏する姿を動画に撮影してチェックするようになりました。鏡を使うよりもいろんな角度から、好きな大きさで見られるからです。

ある時、ちょうど良い位置にPCを置くことができず、仕方なく後ろ姿を撮ったことがありました。これをみても練習にはならないな、と思ったのですが、これがすごい効果!

音を大きく響かせたい時に、肩に変な力が入って体が縮こまって、めちゃめちゃかっこ悪い姿勢になっているではありませんか!そこで、意識して肩の力を抜いてみました。そしたら音がスーッ!と美しく上に伸びていったのでした。

この練習方法を始めてから、練習時間は増やしていないのにできるようになることが増え、きびしい先生にも「前回よりよくなってます!」と言われることが増えてきました。自分でも、先生に注意されたことがどういうことなのか、自分なりに考えることができるようになったのが不思議でした。

そして今では、練習が楽しくなって、毎日最低20分の練習をしており、まさに好循環となっています!

話は戻ってフィードバックの話

「鏡に映して自分の姿をみる」がいかにパワフルか、実感したできごとでしたが、だからといって、日常仕事をしている姿を自分で見るということはなかなかできませんよね。だから、他人から「鏡のように」どう見えているのか?フィードバックをもらうことは、本当に大事なんだと思いました。

それも、いろんな人から、いろんな角度で。
そして、それをいったん謙虚に受け止めて、自分で自分を見つめ直してみる。何を言われているのかよく考えてみる。

もう一つ大事なのは、自分の行動が変わったかどうか、さらにフィードバックをもらうこと。そうやって自分の成長を実感することではないでしょうか。

フィードバックする側の、上司などの立場で言うと

Point

  • 「こう見えるよ!」と、相手が受け取りやすい表現で伝える
  • 相手が複数の人からフィードバックを受けて、考える環境を作る
  • フィードバックをした後は、その後の行動を「見て」、変化があったらさらにフィードバックする
  • なんてことが大事かなと思います。

    フィードバックは本当にパワフル。
    自分にも、相手にもうまく活用して、好循環を生み出していけたらいいな、と思います!